共に成長しよう 〜京都リサーチパークの学生と企業による共創イベント所感

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(写真は京都リサーチパークさんからお借りしました)

 

9/4-5に開催された京都リサーチパークでのアイデアソンイベントにメンターとして参加しました。二日間の長丁場に全国各地の大学生が30名弱、参画企業からのメンターおよそ10名、主催者を含めて総勢約50名が参加しました。※完全オンラインです

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このイベントは、単に学生がチームに分かれてビジネスアイデアを考案してプレゼンの質を競い合うイベントではなく、ビジネスの第一線で働く参画企業の社員がメンターとして各チームに加わり、コーチ的な役割を果たしながら共に2日間の長丁場を過ごすのが特徴です。

今回は6チームが参加し、村田機械、Lac(ラック)、大阪ガス都市開発という各分野におけるトップランナーの企業が参画しました。メンバーは設定された「2030年のスマートシティ」というテーマについて考え、最終日にそれぞれのアイデアが発表されました。

2日間というと短いようで長いです。初対面でZoom越しに知り合ったチームメンバーといきなり良いアイデアを思いつけるかというと全くそうではありません。お互いに牽制しながら緊張しながら少しずつ対話を重ねて課題の抽出、解決策、施策をプレゼンシートにまとめていきます。その作業は気の遠くなるようです。

私の役割は、全チームが走り切るためのサポートをすること。今回は苦戦していたチームにがっつり張り付いて、すれ違う意見を微調整しながら、合意形成からのアウトプットにつなげる手伝いをしました。

時に議論を蒸し返すような学生に対して、企業メンターが厳しく助言するようなシーンもありました。そこから前進へと転じた彼の姿勢も良かったです。本気でプロジェクトを完遂させるための気迫を感じた学生たちが最後は自分たちで乗り切った様子を画面越しに眺めていて胸が熱くなりました。

京都リサーチパークさんが学生と企業の共創イベントを開催したいと初めてアイデアを私に提示してくれた3年前は、なぜこのようなイベントを開催するのか、なぜ必要なのか理解できていませんでした。

このイベントは学生の成長だけでなく、イベントに関わる人間全てがそれぞれの役割を果たしながら成長するための場、多様な立場、人たちが共にプロジェクトに関わることで新しいビジネスのあり方を探求する場なのだと感じます。

コロナ禍で完全オンラインになりましたが、厳しい状況下でもテクノロジーを活用し、人間と人間が共に価値あるものを創り上げることができる。リアルで集まるほどの臨場感や体験的な満足度にはまだまだ及ばないけれど、こうしてパンデミックの中でも私たちは集い、生産的な活動をする。そんなレジリエンスを試される場でもあります。

そういう意味では、ZoomやGoogleをはじめとする、デジタルテクノロジーをサービスにして提供してくれる事業者にも感謝。知恵を絞ってこの場を作ってくれる主催者にも感謝。さらに、厳しい状況の中、単位がもらえるわけでもないのに参加した学生、本業を抱えながらも貴重な週末を割いて参加してくれた企業の皆さん、全てに感謝です。

今回、ウェブ会議の対話を可視化するサービス「Hylable」を提供する京大発スタートアップ、ハイラブルさんがテスト利用させてくださって、「これ面白い!」「ここはなんとかならないの?」など、感想を言い合ったり、サービス改善へのリクエストをしながらワイワイしながら過ごしたのも良かったです。

www.hylable.com

ちなみに、はてなが事業をスタートした創業の地が京都リサーチパークです。最近は、ビジネスパークとしてだけでなく、地域の人たちが集まる街の様相を呈してきたKRP。今年オープンした10号館のビルにあるフードサロンもオシャレで美味しいです。ぜひ皆さんも京都にお越しの際は、五条通りにある京都リサーチパークに寄ってみてください。

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