自分の生きづらさはどこから来るのだろう?ということを常に考えてきました。
人を好きになっても愛情は最初がピークでどんどん冷めていく。
仕事や趣味の世界にいても、どこか違和感を感じて楽しめない。
5回以上の転職、2回の結婚と離婚、10回以上の引っ越しを経験してきました。
そして今ですが、「ああ、人付き合いって、育児って楽しい!仕事って面白い!」と思えるようになりました。今のパートナーとは一緒に過ごして5年目となり、ますます穏やかな愛情を育んでいます。
なぜ私はそんな風に変化したのでしょうか?生きづらさが幸せに変わったのはなぜでしょうか?
... 昨日はなんでもない一日だったのですが、上記の答えに触れる情報との出会いがSNSとリアルでありました。
まずR25に出ていたこの記事。幸せに関連する脳内物質4つについて先生が開設した分かりやすいインタビュー記事です。
報酬を得たときに出てくるドーパミン、快楽による刺激で出るアドレナリン、穏やかな交流などから出るオキシトシン、日光に当たると出るセロトニン。 ああ、私はこれまでドーパミンとアドレナリンをむさぼって生きてきたんだなあ、と。
だから人を好きになってもすぐに冷めて、仕事で頑張っても気づけば息切れし、新しい出会いとワクワクを求めてさまよっていたのだ、と。
それが今では、落ち着いた心でじっくりと取り組むことに魅力を感じ、共に過ごすパートナーとは優しい感情を与え合うことができ、「ああ、もう一生この人と離れることはないだろうなあ」と感じ、健康的に暮らすことが大きな関心ごとになり、早寝早起きを実践しています。
そう、自分の中でドーパミンとアドレナリンよりもオキシトシンとセロトニンが勝利をおさめたようなんですね。なんでだろう?加齢かな?
もちろん脳内物質だけで人の幸福感が左右されるわけではないですが、脳で起こる現象について知ることで、幸福感についてある程度は解釈できるんだということが分かり、面白かったです。
ふたつ目は、ライフネット生命を創業し現在はAPUの学長をされている出口さんの講演録。
日本の課題というテーマですが、働き方、生き方について様々なデータを引っ張り出しながら、軽やかに現代日本の仕事環境への疑問を取り上げ、働きすぎないこと、学ぶこと、個として生きる重要性について語っておられます。
印象に残った一説。
脳みそは体重の2パーセントもないですが、使われるエネルギーは2割を超えているので、めちゃ高性能のエンジンなので、注意力が持つのは2時間が限界です。だから、頭を使う仕事は2時間 × 3コマとか4コマが限界なんです。証拠はハリウッド映画です。みんな2時間でしょう?
わかりますよね。だから働き方の改革というのは基本的には、これ以上長時間働いてもあかんということがようやく政府にもわかったので長時間労働はやめなあかんと。「メシ・フロ・ネル」ではあかんと。
僕は「人・本・旅」といってますが、早く帰って、いろんな人に会ったり、本読んだり、いろんなところへ出掛けて行って、脳みそに刺激を与えなければアイデアは出やへんでという世界になってきているわけですよね。
おっしゃる通りです!
私も7時間ぶっ通しで働くとか絶対に無理、と思って、育児や家事や趣味をこなしながら働く道を模索したら起業、ということになりました。
これからは個人が自分の強みを生かして、例えば企業に勤めながらでも、自分の価値観を大切にしながら、人生をすり減らさず生きる工夫をしていくべきだと思います。
それには企業の仕組みそのものを企業が変えないといけません。「あいつは趣味や家族を大事にするからダメ」といった評価がまかり通る会社はNOですね。まあ、私もはてなの初期にはモーレツに仕事をする人だけを評価していたので反省を込めて...。
そして一日の終わりに出会ったのが、この本です。
正確には著者のお二人に出会って献本いただいたのですが、上記の二つの記事の総まとめみたいな本でした。
著者名が赤城夫婦というユニークなものですが、お二人は結婚&恋愛コンサルタントとして多くの人に影響を与えているその分野の有名人です。
最近は才能のある人材がウェブを活用してマネタイズするためのコンサルタントとしても非常に高い評価を得ている方達です。
本のタイトルは「仕事よりも家族で生きる」というものですが、中身はそんなシンプルなものではありません。
モーレツに働いて倒れそうになったご主人と、常に挑戦と自己研鑽を繰り返し自我を確立した奥さん、それぞれの出会いまでのエピソードを交えながら、家族を最重要事項にして人生を立て直し、現在の成功と幸福を手に入れた経緯が説得力のある言葉で綴られています。
「気持ちと行動を一致させたら、仕事が生まれた」
「パートナーが転職を発見してくれる」
「仕事はむしろスキマ時間で」
「目標はHave toではなくWant toで決める」
など、一つ一つの見出しが魅力的で、あっという間に読み進めることができ、読後は爽快感に包まれました。
日本には、自分自身をポジティブに語ったり、自分の幸福を前面に打ち出すタイプの人が少ないですが、本来、人間は人と共に生き、成長し、幸せになりたいと思うのが自然。赤城夫婦は、それを家族で体現しているんだなあと実感しました。
終わりに、
「自分らしくあること」「学ぶこと」「人との関わりを大切にすること」を安定した心持ちの中で実践し続ければ、幸せでいられる。そんなシンプルだけど、大切なことを再確認できた一日でした。