みそぎ

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 2020年にも健康な歯でいたいから、という理由ではないけど、そろそろ口の中をきれいにしようと思って、歯医者さんに行きました。

 まだ出来てまもないデンタルクリニックは、真っ白な建物にブルーのフレンチテイストな玄関ドア、壁には歯の形をした窓がくりぬかれていて、ミラー状のガラスに往来の人が写ってとても可愛らしい。その外観が気に入ってここを選んだのでした。

 一方、中の人であるところの歯科医師はかなりオタクっぽい先生で、おそらく三十代なかばぐらい。分厚いメガネにちょっと狂気じみた風情をたたえておられて、患者とのコミュニケーションがあまり得意ではなさそうな様子。その手の男子には慣れていまして、本質だけ伝え合ってどんどん進めていこうぜみたいな感じがむしろ心地よく、淡々と進む検査の流れに身をまかせていました。結果、いくつかの虫歯が発見され、定期的な通院が推奨されました。のぞむところです。

 本日の診療メニューとして、これまたオタクな雰囲気の歯科衛生士女子からクリーニングとホワイトニングをしていただきました。前々から思っていたのですが、歯科衛生士の女性はSとMどちらかといえばSっぽいですよね。ギリギリガリガリと歯石を取り除かれ、キュッキュッと歯を磨いてもらい、心地よい清浄感と倦怠感に包まれました。診察室を出て、爪にキラキラがびっしりと付いた受付嬢にお金を支払って白い歯医者をあとにしました。

 午後からはひさびさにお茶の稽古へと馳せ参じ、薄茶の点前を二回やらせていただきました。折り目が眩しいおろしたての遠州木綿を身にまとって張り切ったものの、まだまだ暑くてたくさん汗をかきました。

 木綿生地というのは「やわらかもの」といわれる絹のきものに比べて裾や袖さばきが若干ゴワゴワします。前々からうっすら感じていたのですが、お手前の所作には向いていないことを実感。やはり多少難易度が高くても絹を着てったほうが良いことに今更ながら気付いたのでした。

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 お茶の稽古が終わって夕暮れ時の四条の路地を歩いていたら、無性に喉がかわいたので、フラリと立ち寄って夕方から不良。先生に見られたらどないしょ。ああ美味し。詳細は割愛。

 店を出て麩屋町通を北へてくてくふわふわ歩いて家方向へ。

 なんだかよくわからないけど、西日にあたってひとり歩いていたらリラックスしてきて、幸せな気分にすらなりました。ああ、わたしこの時間が必要だったんだわーそうだわーと得心しながら歩きました。そうそう。それは、連休でこびりついた”東京成分”を落とす作業ができたということなのでしょう。

 ああ、ああ、京都やわー。とブツブツつぶやきながらそのまま北へ東へとおれて、寺町二条でカボチャの馬車ならぬ葉っぱのヤサカタクシーに乗って帰路につきました。写真は麩屋町御池の交差点ですれちがったヘッドフォン女子。赤いヘッドフォンと三つ編みがよく似合っていました。