3月最終日から4月2日にかけて、ひとりで関東方面を旅してきました。
04年から06年まで住んでいた、懐かしい東京。訪れるのは、およそ2年ぶりです。
旅の目的は、大切な人に会って近況報告をすること。春から就職、進級、進学する甥っ子たちのお祝いを姉に渡すこと。そして春から新しいことを始めるにあたり、はてなの広報窓口業務を東京スタッフに引き継ぐために打ち合わせをおこなうこと。
今まで小さな子供がいるから、と躊躇していた遠征ですが、夫の両親の協力を得て実現できました。
かつてはてなの初代東京オフィスがあった場所にも寄りました。新しいビルができるようで、工事中でした。
渋谷から代官山に行くときに頻繁に乗った東急トランセというバスの車窓より。あの頃もよく、頭上にそびえるセルリアンホテルをしげしげと見上げていたっけ。
アメリカに行く直前まで住んでいた深沢ハウスに隣接する駒沢公園を散歩しました。日曜だったので、たくさんの人が運動に励んでいました。変わらない光景。今回のメインテーマであった、大切な人との再会ならびに近況報告もじゅうぶんにできました。
沖縄音楽にのめりこんでいる姉がライブに出るというので、初めて茅ヶ崎にも行きました。レンタサイクルをかりて夕暮れの海岸を疾走しました。右奥に見えているのは富士山。
趣味で始めて7年後、人前で歌って演奏するまでになった姉(左手前)。母も南京玉すだれを老人ホームなどでパフォーマンスしているし、私はマイクを持って司会業復活するし、どうやら血筋みたいです。
そして最終日は、初めて現在のはてな東京オフィスに乗り込みました。
「えっ、今回が初めて?」と驚かれましたが、そうなんです。営業スタッフの活気が気持ちよくて、元気をもらいました。
4月から広報窓口の主な業務をid:kiyoheroに引き継ぐための打ち合わせも無事に終了。肩の荷がおりました。
広報からはなれる理由ですが、3月からすでに始めている司会とナレーションのレッスンを本格化させて、できるだけ早く復帰できるよう準備に励むためです。
また、大学の聴講生としての生活も9日よりスタートします。社会学を中心に週に4つの授業を京都大学文学部で受けます。
社会学にふれてみたいと思った理由と発端は、私が人生において直面してきた様々な悩みや問題が、実は個人的なものと言い切れない、現代社会の人々、とりわけ女性に共通しているものではないかと考えたところからです。
私や他の女性たちに共通するかもしれない問題が、どういった社会背景から生じてきているのか、それを取り扱う学問がありそうだ、いやあるんだ、ということに気付いたのがきっかけです。
学ぶことによって、私自身の悩みや問題を客観的に見つめられたら。そして、私と関わっている人たちとのつながりのなかで、私が得られるであろう知識や見地を少しでも生かすことができたら。
そんなことを願っています。
はてなで過ごした10年間は、変な会社とユニークなサービスを創ることに命をかける夫のもとで、得難い経験ができました。
今、スタッフ数は100人近くなりました。私の何倍も才能のある若い人たちが、はてなでの仕事を通してネットの未来をよくするために頑張っています。
そのおかげで、私も、新しいチャレンジができるようになりました。そのことに心から感謝しています。
年度はじまり。そのうえ、今日は春の嵐で、街も人もザワザワしていました。私もまだ、新しい生活に慣れずに心はざわついています。
しかし、本当に大切なのは、このザワザワが落ち着いたあと。毎日の地道な努力と小さな歩みをどれだけ辛抱強く続けられるか....。
安易な人との交流や、愉しみのための時間だけではなく、ひとりで考えたり、人や書物から学ぶ作業をする時間を確保すること。それが私の目下の課題です。
スマホを手に興味のまま情報を追ったり、人からのいいね!やスターを得て承認欲求を満たすためだけの時間をなるたけ減らさなければ。情けないけれど、実際そうなので、切実に思っているんです。
幸い、私の周りには、学生からベテランまで、はてな社内から旧知の友人、子供の保育園の父兄に至るまで、私が尊敬できる人が山ほどいます。
その人たちからたくさんアドバイスをもらいながら、自分を叱咤して前に進んでゆきたいです。
私の周りのすごい皆さんへ。ぜひこれからもたくさん助言や経験談を私にください。よろしくお願いします。
週末は桜が満開になりそう。
皆さんもよい春をお過ごしください。