人を責める前にやるべきこと

 

最近、PTAや町内会や地元のクラブチームなど複数のバレーボールチームに入って汗を流している。

一緒にやってる人は主に30〜40代の女性。ほぼ全員が既婚者子持ち(もしくは離婚者子持ち)で専業主婦からフルタイムの仕事を持つ人まで幅広い。

この年齢でガチでスポーツに取り組んでいる女性は、パワフルで気が強い。そしてクセのある人も多い。古今東西、おばちゃんは元気でクセがある。

ティーンエイジャーと違って、それぞれに人生経験を積んできて、結婚して子育てをして、みんな違う家に住んでいて、当たり前だけどひとりとして同じ暮らしをしていない。だから、考え方や行動パターンがそれぞれ違う。

なのでたまに「事件」が起こる。多くは良識ある大人なので子供のいじめのようなことは起こらないが、価値観の違いで意見がくいちがって炎上する。

どちらの主張も、決定的に間違っているわけではない。けれども、「青」と言っている人は「青のほうが正しい」と言い張るし、「赤」と言っている人は、赤の正当性を主張する。

結局、時間が経過するとそれなりの形に落ち着く。そもそも正解がないもめ事が多いので、「どっちもどっちだよね」という感じで収束する。

で、体得したことなのだが、もめている最中に心がけなければならないことは、シンプルだけど「一度、相手の立場になって考えてみる」ということだ。それに尽きる。

「たしかに自分が青の人だったら、こっちのほうがやりやすいよなあ」

「そうだよねえ。赤の人だったら赤が当然!って言いたくなるよなあ」

相手の立場になって考えてみる、想像力を働かせる。それだけのことで相手を責める気持ちが多少は減る。

昨日ぐらいから車椅子の人が起こした行動と航空会社の対応について話題になっている。

もし自分の身体が不自由で、車椅子生活をしなければならない立場だったら、と思うと今回の出来事は進歩的なことだったろうと思う。

もし自分が航空会社の人だったら、かなり面倒な出来事で、やれやれ現場の身にもなってくれ、と思ったことだろう。

そんな風にちょっと想像してみたら、手厳しい批評をしてやろうという気にはならないんじゃないだろうか。

自分以外の人は、自分と立場や環境や持っている条件が全然違うし、相容れない。だからこそ違いを理解して、想像して、受け入れて、折り合いをつけていくしかない。

「そんな綺麗事ばっか言って!家ではボクにキーキーうるさいことばっかり言ってるくせに!」という息子の声がどっかから聞こえてきそうだけど。苦笑