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a small story for you

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おならちゃんとシャボン玉ちゃん

 

ある日、あるところで、男の子がおならをしました。

おしりから出てきたのは、小さなおならちゃんです。

おならちゃんは、男の子のおしりから旅立ちました。

 

ふわふわと風にのって、色んなところにとんでいきましたが、

おならちゃんはくさいので、みんなと仲良くなれません。

 

はとさんには「くさいから近くにこないで」といわれ、

カラスさんからは「こっちにくるとつついちゃうぞ」と

追い払われ、犬からはほえられ、猫からは追いかけられました。

おならちゃんはかなしくなって、いくあてもなくどんどん

遠くへとんでいきました。

 

気がついたら、おならちゃんは川辺まできていました。

 

川にはたくさんの人たちが、いろいろなことをして過ごしていました。

足を水につけて魚とりをする人、土手にぼおっと座っている人、

川をみつめて、ただニコニコとしている人、ギターをかなでている人、

みんなみんな、なんとなく幸せそうで、おならちゃんが横を通っても

気がつかないようでした。

 

すると、川のむこうから、ふわふわと、まるい泡のようなものが

とんできました。シャボン玉です。

 

小さな女の子の持つストローから、たくさんのシャボン玉が

うまれて、川面のうえをゆらゆらと空に向かって浮かんでは消え、

浮かんでは消えていきます。

 

ひとつのシャボン玉が、おならちゃんをみつけて話しかけました。

「きみはだれ?ぼくはシャボン玉だよ。

きみは、ぼくととってもよく似ているけど、ちょっとちがうみたい」

 

おならちゃんは言いました。

「私はおならちゃん。くさいからだれも友達になってくれないの」

 

「いいこと思いついた!」

シャボン玉くんはおならちゃんに言いました。

「ぼくとくっつきあって、いっしょにおそらをとぼうよ!」

 

そしておならちゃんとシャボン玉くんは、ふたつのまるい体を

ぴったりとくっつけあいました。

 

ふたりが合体すると、ハートのようなモコモコとした形になりました。

 

そして、おならちゃんのくさいにおいは、いつしか石けんのにおいに

かわっていました。

 

ひとつになったおならちゃんとシャボン玉くんは、仲良く

青い空にむかって、どこまでもどこまでも、遠くにとんでいきました。

 

おしまい

 

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