日日是好日。初釜とフォレスト・ガンプ

もの心ついた頃から「人はいつか死ぬのになぜ同じことを繰り返して生きるのだろう?」と思っていた。今でもたまに思うことで、お風呂に入る際に「どうせまた体は汚れるのになぜ洗わないといけないのだろう?」とか、仕事でも「いつか忘れられるのにどうして書いたり作ったりしないといけないのだろう?」などと思うことがある。

かと言って常に虚無感にかられているわけではない。働くことにも精を出しているし日々のいろんな出来事を楽しんでいる。けれど上記のような「なぜ生きているのだろう?」は常に心の何処かにシミのようにこびりついている。

昨日はお茶の師匠が開催する初釜茶会だった。一年ぶりに社中の人たちと再会し、茶懐石を楽しみ、濃茶と薄茶をいただき、久しぶりの茶の湯の時間を味わった。

茶会の終了時に、師匠が挨拶に立った。

「昨年、夫が急逝しました。急なことでした。当たり前だと思っていた日常が奪われました。想像もつかないことかもしれませんが、普段の暮らしが突然なくなることがあるのです。だからどうか日々を大切にしてください。毎年の行事も、当然のように行うのではなく、今年も出来てよかった、と感謝するのです。どうか今年も皆さんと日々、稽古に励むことができますように」

いつも冗談と笑顔を欠かさない師匠だったが、この時の表情と言葉には鬼気迫るものがあった。魂からの声だった。初釜の華やかな空気が一瞬で張り詰めたものとなった。

師匠のご主人は、昨年の春、いつものように眠り、そのまま亡くなったのだという。60代、まさに青天の霹靂だったそうだ。

夫の急逝を社中の誰にも告げず、師匠は稽古を普段通り続け、年末の喪中葉書でようやく全員に知らせた。子供のいない仲良し夫婦だと噂で聞いていた。

日常を一気に奪い取られたショックはいかばかりか。けれども昨日の師匠の表情には、哀しみよりも覚悟があった。

茶会から帰って、着物の帯を解いたら、自分の魂もスルスルと抜け落ちてしまったかのように全身がぼうっとなり、そのまま眠りに落ちた。

夜、息子が元夫の家に泊まるというので一人になったので、ビールを飲みながら録画していた『フォレスト・ガンプ』を観た。

トムハンクス演じるフェレストの走る姿、美しい瞳、海に浮かぶ隊長、死に際のママの言葉、息子と並ぶ後ろ姿。各シーンを観ながら涙を流し続けた。飲んでるプレモルが全部、涙になってるんじゃないかと思うほど水分を排出した。 

人生は続く

人生は終わる

人生は哀しい

人生は美しい

初釜の師匠の話と、フォレスト・ガンプを観たからといって、「なぜ人は死ぬのに日々を繰り返すのか」という私の疑問が晴れたわけではない。

少しばかり分かったのは、明日からも当たり前の日々を生きていくんだな、ということだけだ。

利益を分かち合う

年末年始の風邪からの咳ゴホゴホは少しずつですが、マシになってきています。

あとは落ちた体力をどれだけ回復させるかが課題。それでも昨日は食欲があったしバレーボールもやれたので(やるなよというツッコミは、なしにして〜。人数調整があるんだもん。いや、やっぱやめた方がよかったかなw)、まあなんとか昇り調子です。

ちなみに昨夜のディナーのメインは肉ではなく人参でした。

大根、ブロッコリー、トマトの上に千切りカッターでシャリシャリとカットした人参を「これでもか」と言わんばかりに盛っただけのサラダですが、新鮮な生の人参にオリーブオイル、レモン汁、塩胡椒だけのシンプルなドレッシングをからめて食べると、体が洗われたかのように気持ちがいいのです。

人参、とにかく新鮮さと味の濃さが重要。

我が家ではもうかれこれ8年ほど生活クラブという、産地や生産者にこだわった宅配システムを利用して食材を購入しているのですが、この定期購入で届く人参が美味しいんですよね。

seikatsuclub.coop

美味しいといえば、両親の畑からもらう収穫したての野菜に勝てるものはないんですが(野菜は鮮度が一番だと思う)、ふだんは生活クラブのお世話になっていて、ここの人参とりんごは素晴らしいです。

そうそう、写真にある肉のソテーも生活クラブの豚肉で作りましたが、豚肉も美味しいです。契約生産者から豚を丸ごと一頭買いしてすぐに配送システムに乗せているので、こちらも鮮度が高く美味しいです。メインではないと言いつつ、シンプルに焼いたロースに九条ネギのソースをかけたソテー、おすすめです。

ところで鮮度の高い野菜を食べ慣れると、都市のスーパーで売られている野菜って結構、収穫から時間が経っているんだろうなということが推測できます。そりゃそうですよね。生産者から仲介者、輸送業者、店舗などプロセスが多いですもんね。

その割には一般的なスーパーなどで売られている野菜はそれほど高くない。両親の野菜作りの手間を見ていると、大根一本が100円台とか、大丈夫なのでしょうか。

知人は、代々続く米作り農家ですが、JAに出すのをやめて、身内で食べる米だけを作るようにしたとのこと。理由は買取価格が安いからだそうで。残念な話です。

働く人に適切な利益が配分される世の中になるにはどうすれば良いのか。難しい問題です。

Voice4uでは、社員を雇用しておらず、基本的に仕事の内容に合わせて能力のあるフリーランスの方にお仕事をお願いしています。

先日、急にデザイン業務が必要になったので、以前知り合ったデザイナーさんにお願いしたところ、快く引き受けてくださって締め切り通りに仕上げてくださいました。

価格はこちらが提示しましたが、結構良い値段にしたつもりです。急だったことを考慮すれば適切だったと思います。そして納品後に即振り込み。そうしたらデザイナーさんから「年末にゆとりが生まれました。涙」と喜んでいただきました。

今日は朝からアメリカの二人とミーティング。おもしろ話で盛り上がりつつ、プロジェクトの打ち合わせをして「今年も頑張りましょう!」と声を掛け合いました。

ガツガツと自社の利益のみを追求するより、みんなで利益を分かち合いながら社会を良くする活動をしていきたいです。

2019年が始まっている

近藤令子のブログを読んでくださっている皆さま、たまたま通りかかった皆さま、明けましておめでとうございます。

今年はもうちょっとブログの更新を増やしたいなあ、と過去記事を眺めながら考えています。

最近、家のモノを減らしてスッキリ暮らしたく断捨離を進めているのですが、なかなか捨てられないのが過去に書いた日記の類...。

絶対に表には出せないすごい内容ですが、ふと考えたのです。「これって私が死んでも残っていたら誰かに読まれるんだよね。あかんあかん、それは死んでもあかん」。ということでそろそろ処分しようと思っています。紫原明子さん( id:akikomainichi / @akitect )とかに託したら、味わい深い恋愛小説とかに昇華してくれるのかもしれませんが。

で、「人に読まれたくないことは書かずにできるだけブログに残す」という風にした方が、健全でいいのかな、と。息子が大きくなった時に、このブログを読んで「へえ、お母さん、こんなこと考えてたんや。こんなことに一生懸命やったんや」と思ってくれる程度のことを書く方が、自分自身の精神面情緒面でも良いのかな、と。

ブックマーク数とか狙うようなブログを書くのはしんどいので、とりあえず淡々と日常を綴っていこう。夏に立ち上げた会社もまだまだなので、その成長記録としても、自分の試行錯誤や思いの整理を兼ねてブログを綴っていきたいです。

近況ですが、年末から酷い風邪引きが続いています。とりわけ喉がやられてしまい、咳コンコンが続くのが辛いです。今日も朝のバレーボール、午後の仕事での打ち合わせ中にゲホゲホしてしまい周囲に心配させてしまいました。不甲斐ないです。

12月に大きなイベント登壇が3つもあって、倒れるならそれらを乗り切ってからよ、と自分に言い聞かせていただら、見事に乗り切った後に倒れてしまいました。

思えば7月にVoice4u株式会社を立ち上げてから、テンションの高い日々を送りまくっていたので、その反動がくるのも納得です。しかも私はもう若くない。

若くないのに、どうしてこんなに無謀で変なことをやっているのかな、としんどくて布団に入っている時に考えていました。普通にお給料をもらえるところに勤めて、きちんと仕事をしていたら、倒れることもないだろうに。だけど私にはそれが向いていないことも自分がよくわかっています。眩しいばかりのハレと、真っ暗なケの繰り返しが好きなのです。

あと、形式や様式に乗っ取ったことをするのが嫌いなので、大きな組織には向いてない、というのもあります。コツコツと続けることが苦手というのが欠点で、大きな組織ではそのことがネックになったりしていました。でも発散型のスタートアップなら向いていたりするんだな、と最近、分かってきました。はてなの13年間は、実はすごーく自分に合っていたんだなと実感します。後半、会社っぽくなってきてからは辛かったけど...。

今日は、あるプロジェクトについてアドバイスをもらうため、京都リサーチパークのTさんと面談。困った時はその道の先輩、識者に聞く、というのが今年の目標。一人でコソコソ画面に向かっていても仕方がないもんね。やはり収穫があった。

さて、Voice4uという会社を立ち上げて半年になりました。

最初の半年は、京都リサーチパーク周辺の皆さんに注目いただき、イベント登壇もたくさんこなし、デジタルマーケティングコンサル業務のお客様とも順調におつきあいを始めることができました。

しかしまだまだ余力がありますので、今年はあらためて下記の3つのビジネスの種を成長させていきたいです。

  • デジタルマーケティングコンサル事業(主にGoogle Ad施策)
  • 日本の医療や介護分野で人々に「こんなのがほしかった!」と思っていただけるICT製品の開発
  • コミュニケーション支援アプリ「Voice4u」の国内普及

一緒に仕事をしたい、という私たちの仲間になってくださる方がいたら、ぜひお声がけください。

そんなこんなで、マスクとのど飴が手放せない年明けですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

↓ instaにアップした今年の年賀状フォトです。息子は4年生になりました。ゲームオタク街道まっしぐらです。はてなブログパーカーを着ているのは息子のゲームならびにインターネットリテラシーならびにネットワークセキュリティの先生です。

 

https://www.instagram.com/p/BsHxtzHAe3-/

謹賀新年〜🎍年賀状に使った画像でございます。今年も楽しい一年になりますように🧡