カリタ コーヒーミル ネクストGを手に入れた幸せ

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本当に欲しかったもの、あるいは何日も何ヶ月も熟考して遂に購入するに至ったものは、意外にも手に入った瞬間は喜びが大きくない。

なんというか、既に前から手元にあるような気がして、あまりにしっくりとしすぎて、ワクワクドキドキが感じられない。

カリタ コーヒーミル ネクストG 電動ミル 61090 アーミーグリーンが我が家に届いたときも、「あぁ、やっと来たね。でも前からいたような気がするよ」というのが感想だった。

こういう感覚は、あまりに自分の好みと体型にフィットした服を買ったときや、見た瞬間に「これ買ったらぜったい毎日使う」と確信して文房具を買ったときにも通じている。

かれこれ20年近く前から、据え置き型のコーヒーミルをキッチンに置くのが夢だった。

何度か話題に出したことがあるが、はてなを始める直前まで、京都の北にあるカフェで修行をしていた。カフェの備品といえばコーヒーミル。カップに豆を入れて、ガガガガーッとコーヒー豆が粉になっていく音と香りを間近で感じるのが大好きだった。

いつか本格的なコーヒーミルを手に入れたい。ずっと夢を持ち続けていた。

ベンチャーを立ち上げた当初は、丁寧に豆を挽いてドリップする余裕がなく、市販の粉からコーヒーメーカーでいれていた。カフェへの未練と決別する意味もあったように思う。

その後、やっぱり挽きたての豆をドリップしていれる暮らしに戻りたくなって、電動のコーヒーミルを買ったが、3千円ほどのコンパクトな筒型のものを選んだ。4万円ほどするミルが高いと感じていたのはもちろんだけど、それ以上に、自分には分不相応だからと気後れしたのが最大の理由だ。

そんなこんなでずっと距離を置いていたコーヒーミルだが、遂に9月の誕生日を機に購入した。

「もうそろそろいいんじゃないかな」というのが理由。

毎日のように豆を挽き続けている。プロであろうがなかろうが、人のためであろうが自分だけのためであろうが、これだけコーヒーをいれ続けているのだから、高級なミルを我がキッチンに迎えてもバチは当たらないだろう、と思うに至ったのだ。

前から欲しい欲しい、と口に出していたので、最も恩恵を受けている人から「買ってあげるよ」との申し出もあったが、自分で買いたくて丁重にお断りした。

コーヒーミルを買うのは長年の夢だったし、私自身の手で我が家に迎えたかったから。ちょっとした自立の象徴、という意味付けもできなくはない。

選んだのは、アーミーグリーンの最新型。コンパクトで、これまで売られていた「小型」と言われる据え置き型のミルからさらにスリムになったもの。

カリタ コーヒーミル ネクストG 電動ミル 61090 アーミーグリーン
 

届いて手にしてびっくり。シンプルで美しい。とにかくかっこいい。

そして使い勝手が、本当に、本当に、すこぶる良い。

豆をカップに放り込んでスイッチをいれる。ガガガガーと豆が粉砕され、ステンレスのカップに落ちる。

カップを取り出すと、驚くべきことに粉が出てきた吹き出し口にも受け皿にも全く粉が残っていない。静電気防止機能があるおかげで、粉が機械にまとわりつかないからだ。

今まで、筒状のミルからフィルターに粉を移動させるときに、あらゆる場所に粉を飛び散らせていたことを思うと、すごいストレスのなさだ。

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そしてコーヒー自身も、もちろん期待どおり美味しい。値段に比例して美味しくなったかと言われたら、もちろんそこまでではないが(味音痴の私にはわからないし)、粉が均等に挽かれているおかげか、雑味がないように思う。

そんな機能的な素晴らしさはともかく、とにかく自分のキッチンにコーヒーミルが「いる」ということだけで、私は幸せなのだ。

長年憧れた人が、自分のかたわらで静かに眠る日常がやってきた。私がTVを観ている横で、スマホを眺めながらのんびり過ごす姿が妙に自然だ。あ、晩ご飯は秋刀魚にしようか、メッセンジャーで聞いてみよう。トイレのホルダーが外れそうだから、今夜、工具を出して直してもらおう....。

という感じで、無口でスマートで器用なパートナーが我が家のメンバーに加わったような、そんな気持ちになれるコーヒーミルの出現なのだった(※上記はフィクションです)。

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毎日、豆を挽いてドリップして、コーヒーをのんでいる人へ。

カリタ コーヒーミル ネクストGは、とても良い小型電動ミルだと思います。私ほどではないかもしれないけれど、あなたの日常を幸せにし、コーヒーをいれる作業をより愉しくしてくれること、うけあいです。

憧れ続けていたコーヒーミルさん、ようこそ、私のキッチンへ。

 

ちなみにその他の器具は、こんなのを使っています。

 

ひとり用のドリッパー。レトロなデザインと手頃な価格が良い。

カリタ ウェーブシリーズ ウェーブドリッパー155(1~2人用) #04021

カリタ ウェーブシリーズ ウェーブドリッパー155(1~2人用) #04021

 

 上のドリッパー専用のフィルター。

二人用のドリッパーは、大好きな銅製を奮発して買いました。眺めているだけで時間泥棒。

カリタ コーヒードリッパー TSUBAME 燕製 WDC-185 2~~4人用 銅 5099~

カリタ コーヒードリッパー TSUBAME 燕製 WDC-185 2~~4人用 銅 5099~

 

 実はステンレス製も勢いにまかせて手に入れてしまった。この光沢がまた素晴らしくて...。

 フィルターは同じ。

 抽出に使うポットは月兎印のスリムポット。ふたり分以上いれるなら1.2Lがいいかも。

月兎印 スリムポット 0.7L ホワイト

月兎印 スリムポット 0.7L ホワイト

 

同じ機種でスモーキーブルーもあります。

カリタ コーヒーミル ネクストG 電動ミル 61092 スモーキーブルー
 

 

これ以上簡単にはできない絶品イワシのオイル煮

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サンマ、イワシ、サバ....。

銀色に光る青魚をスーパーの鮮魚売り場で見かけると、いてもたってもいられなくなり、ついバスケットに放り込んでしまう。

とりわけイワシが好きだ。

その昔、ほんのわずかな期間、はてなのメイン事業であった人力検索はてなに「いわし」という掲示板があり、ブログのなかった時代に嬉々としてスタッフ日記をいわし掲示板で書いていた切なくも楽しい思い出があるから、という事柄とは全く関係ない(こんなエピソード書いても分かってくれる人は id:yomoyomoさんぐらいだろう)。

とにかく主婦になってから(主婦じゃなくなってからも)イワシが好きだ。

ピカピカと青銀色の光を放つイワシのパックは、なぜあんなにも吸引力があるんだろう。日本人のDNAなのか?安さに弱い庶民の習性か?

昨夕、近所のスーパーフレスコ(京都で有名なチェーン店)には、大振りのイワシが4〜5尾入って1パック250円で売られていた。魚はイマイチと評判のフレスコにはめずらしく、新鮮そのもののまぶしいイワシ。全長15cmはあり、頭はカットされ、内臓も取り除かれている。それで250円!思わず2パック買い求めた。

ここで「オイルサーディン レシピ」などでググると幾つもの作り方が引っかかるのだが、いかんいかん。料理好きのうんちくと手の込んだ仕込み方法が満載のレシピに手を出すとそれだけで夏バテが進行する。以前作ったときの記憶をもとに、簡略化できそうなところは全て省いて作ってみた。

結果、遜色なく美味しいイワシのオイル煮ができた。夏野菜のサラダと共に頂いたら、最高の前菜である。白ワイン持ってこーい!!

以下、作り方メモ。

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- イワシはとにかく大きめのものを用意する

 ※通常、オイルサーディンには小さめのイワシが推奨されるが、メインディッシュ的に食べたいなら大きめがよい。頭と内臓が処理されたものがあったら大勝利

- イワシの頭と内臓を取り除いて、水で洗ってキッチンペーパーでふく

 ※骨はそのまま、身は開かない。

- フライパンにイワシを並べ、軽く塩をふり(塩味はあとで調節すればよいのでアバウトでよい)、オリーブオイル、サラダオイルを注ぎ、つぶしたニンニク、唐辛子を投げ込む

 ※オイルの量は完全にかぶらなくても骨の高さまでひたるぐらいでよい(写真参照)

- フタをせずに強火にかけ、煮立ったら弱火にして15分煮る。たまにスプーンでオイルをイワシの身にかけてあげる

- 火をとめてからフタをしてさます

 ※フタをするのは余熱で上身にも十分に熱を通すため。

完成〜!!

さめたらすぐに食べられます。骨はスルリと身から離れるので、身だけをガッツリ味わえます。

新鮮な夏野菜に塩こしょうと酢をふって、イワシを煮込んだオイルをかけて、一緒に食べると最高です。

イワシ大好き〜。青魚最高〜!!

人を責める前にやるべきこと

 

最近、PTAや町内会や地元のクラブチームなど複数のバレーボールチームに入って汗を流している。

一緒にやってる人は主に30〜40代の女性。ほぼ全員が既婚者子持ち(もしくは離婚者子持ち)で専業主婦からフルタイムの仕事を持つ人まで幅広い。

この年齢でガチでスポーツに取り組んでいる女性は、パワフルで気が強い。そしてクセのある人も多い。古今東西、おばちゃんは元気でクセがある。

ティーンエイジャーと違って、それぞれに人生経験を積んできて、結婚して子育てをして、みんな違う家に住んでいて、当たり前だけどひとりとして同じ暮らしをしていない。だから、考え方や行動パターンがそれぞれ違う。

なのでたまに「事件」が起こる。多くは良識ある大人なので子供のいじめのようなことは起こらないが、価値観の違いで意見がくいちがって炎上する。

どちらの主張も、決定的に間違っているわけではない。けれども、「青」と言っている人は「青のほうが正しい」と言い張るし、「赤」と言っている人は、赤の正当性を主張する。

結局、時間が経過するとそれなりの形に落ち着く。そもそも正解がないもめ事が多いので、「どっちもどっちだよね」という感じで収束する。

で、体得したことなのだが、もめている最中に心がけなければならないことは、シンプルだけど「一度、相手の立場になって考えてみる」ということだ。それに尽きる。

「たしかに自分が青の人だったら、こっちのほうがやりやすいよなあ」

「そうだよねえ。赤の人だったら赤が当然!って言いたくなるよなあ」

相手の立場になって考えてみる、想像力を働かせる。それだけのことで相手を責める気持ちが多少は減る。

昨日ぐらいから車椅子の人が起こした行動と航空会社の対応について話題になっている。

もし自分の身体が不自由で、車椅子生活をしなければならない立場だったら、と思うと今回の出来事は進歩的なことだったろうと思う。

もし自分が航空会社の人だったら、かなり面倒な出来事で、やれやれ現場の身にもなってくれ、と思ったことだろう。

そんな風にちょっと想像してみたら、手厳しい批評をしてやろうという気にはならないんじゃないだろうか。

自分以外の人は、自分と立場や環境や持っている条件が全然違うし、相容れない。だからこそ違いを理解して、想像して、受け入れて、折り合いをつけていくしかない。

「そんな綺麗事ばっか言って!家ではボクにキーキーうるさいことばっかり言ってるくせに!」という息子の声がどっかから聞こえてきそうだけど。苦笑